【令和6年度決算等審査特別委員会 全体会】心豊かな社会をつくる会(大草よしえ)質疑「生涯にわたり誰もが主体的に自分らしく学べる機会の充実」(2024年10月2日)

 心豊かな社会をつくる会の大草よしえは定例会で毎回質問に登壇しています。今回の令和6年第3回定例会 決算等審査特別委員会の全体会では、仙台市教育構想の基本方針のうち、「生涯にわたり誰もが主体的に自分らしく学べる機会の充実」に関して、これからの社会教育施設に求められる新しいあり方という観点から統括質疑を行いました。およそ70年ぶりに博物館法が大幅改正され、他の博物館等との連携や文化観光面等での地域活力向上が努力義務化されたことを受け、本市独自の先進事業「仙台宮城ミュージアムアライアンス」の価値を再評価し推進すべきとの提言を行いました。以下に、大草よしえによる質疑の録画中継(仙台市議会HPリンク)、質疑及び市長等答弁(全文)を掲載いたします。

【録画中継はこちら(仙台市議会HP)】
https://sendai-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=6924

令和6年度決算等審査特別委員会 全体会
心豊かな社会をつくる会(大草よしえ)質疑(2024年10月2日)
「生涯にわたり誰もが主体的に自分らしく学べる機会の充実」

 私からは、仙台市教育構想の基本方針のうち、「生涯にわたり誰もが主体的に自分らしく学べる機会の充実」に関連して伺います。

 人生100年時代を見据え、一人ひとりがその可能性を最大限に引き出し、豊かな人生を送ることができるよう、誰もが、いつでも、学び続けることができる環境づくりが、一層、求められています。本市には、博物館や科学館をはじめ、多様な社会教育施設、ミュージアムがあり、これまでも、その専門性を生かした多様な学びを提供してきたものと、認識しております。

(1)「博物館法」の大幅改正に対する対応

 さらに近年は、人々の学習要求の多様化・高度化や、社会の変化に対応し、ミュージアムには従来の「資料の収集保存・調査研究・展示公開」という基本的な活動に加え、これまで以上に積極的な役割を果たす期待が高まっています。

 およそ70年ぶりに大幅改正され、令和5年度から施行された博物館法においても、ミュージアムに新たに求められる役割として、他の博物館等との連携、そして地域の多様な主体との連携・協力による「文化観光」、その他の活動に取り組むことで、地域の活力の向上に寄与することが、新たに努力義務化されたところです。

 博物館法改正の施行は令和5年4月からで、経過措置は5年とのことですが、まず博物館法改正の対象となる登録博物館である、本市運営の博物館、科学館、天文台に伺います。各施設では、今回の法改正の趣旨をどのように捉え、今後の施設運営にどのように反映していこうとお考えでしょうか。併せて、決算年度における具体的な取り組みについても伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長 天文台)

 博物館法の改正に伴いまして、各施設には、従来のような資料の収集・保管、展示等にとどまらず、デジタル・アーカイブ化や、他の博物館との連携や地域の多様な主体との連携・協力により、観光やまちづくりなど地域の活力向上にも寄与することが求められていくものと認識しております。

 天文台におきましては、異なる分野の専門性を持つ社会教育施設や天文愛好家の団体などとの連携を強化し、幅広い世代の市民がより深く学ぶ機会を提供するとともに、新たな来館者の獲得に向けた取組みを進めてまいります。

 決算年度におきましては、野草園と連携したワークショップ及び写真展示、東北大学や宮城教育大学から講師を招いての企画講座、星に関するクラシック曲の演奏や人気声優によるプラネタリウム朗読会等を実施いたしました。

答弁(博物館長)

 博物館としましては、博物館法の改正趣旨を踏まえるとともに、青葉山エリアの文化観光交流の拠点として、社会教育施設の枠に留まらず、本市の交流人口拡大に向けて役割を果たしていく重要性を認識しております。

 当館の強みや特色を活かしつつ、「誰もが楽しめる開かれた博物館」づくりを進めることが肝要と考えており、決算年度には、収蔵資料のデジタル化とデータベース構築に着手し、約4千件をインターネットで公開いたしました。

 また、本年4月の再開館に合わせ、触れる、遊べるといった、年代を問わず、わかりやすい展示手法を導入したほか、館内レストランやミュージアムショップの事業者とも連携し、展覧会だけではない魅力を感じていただける施設づくりに努めたところでございます。

答弁(科学館長)

 科学館では、自然科学系総合博物館として、展示教育、資料の収集保管や調査研究といった役割、機能を果たしつつ、より多くの市民の方が来館し、科学の魅力や感動を味わっていただけるよう、今般の法改正の趣旨も踏まえ、大学や他の社会教育施設、他都市の科学館等と連携した様々なイベントや事業を行っております。

 決算年度は、夏休み中の特別展で八木山動物公園と連携し、動物園所蔵の骨格標本やはく製の展示、絶滅のおそれのある動物についての講演会、両施設を回るスタンプラリーを実施しました。また、今年度までの2か年の展示リニューアル工事において、東北大学の知見を展示するブースの拡充に向けた準備を進めたところであり、科学館の魅力をさらに高められるよう、取組を進めてまいります。

(2)仙台宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)とは

 ご答弁ありがとうございました。今回の博物館法の改正は、令和2年に成立した、「文化観光推進法」の動きを後押しするものと言えます。この法律は、文化庁がわざわざ「文化観光」という言葉を明記して打ち出し、文化の振興を、観光の振興と、地域の活性化につなげ、そのもたらす経済効果が、文化の振興に再投資されるという、好循環を生み出すことを狙いとしたものです。その対象は、観光客だけでなく、地域住民も含まれます。

 このような近年の国策の動向からもわかるように、ミュージアムが地域や社会の中で果たすべき役割とは何か、今まさに問われている、大きな転換点の中にあると言えるでしょう。

 実は、このような国の動きより前の平成21年度、15年前に、本市において、他の地域にはない独自の取り組みがスタートしました。仙台・宮城の様々なミュージアムが連携して、新しい価値を創造し、地域のニーズに応えることを目指す組織、「仙台宮城ミュージアムアライアンス、略称SMMA」です。このSMMA発足の経緯と趣旨について伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 SMMA発足以前に取り組まれていた、せんだいメディアテークと地域のミュージアムなどが連携した地域アート事業の取組と、仙台市博物館を核とした歴史系ミュージアムのネットワーク事業の2つを中心的な基盤として、大学などとの連携や、観光にもつながる情報発信等を共同で進めるため、平成21年に発足したものでございます。

 多種多様なミュージアムの連携による相乗効果により発信力を高めるとともに、各館の学芸員等が有する知識やノウハウの集積を目指すもので、現在、本市の施設や、大学、民間のミュージアムなど16施設が参加し、広報や連携したイベント、研修等を行っているところでございます。

(3)SMMAの取り組み状況と博物館等連携の意義

 ご答弁ありがとうございました。SMMA発足の経緯については、当時、SMMAを推進してきた奥山恵美子前市長にも、ヒアリングを行って参りました。当時、本市学芸員だった方が中心となって「ミュージアムは、ただ大きな施設をつくって『来てください』のスタンスでは傲慢である。一つの館で閉じずに、もっと外に出て、協力し合いながら、ひとつのテーマをおもしろく発信していこう」と牽引してきたものと伺いました。まさに今、ミュージアムに求められている「新たな価値を社会と共創する」、新しいあり方を、本市では実に15年より前から独自に実践していると、高く評価できると思います。このSMMAの決算年度における取り組みは、どのようなものでしたでしょうか。伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 決算年度は、広報事業として、各館の特色を活かした資料や取組をまとめて展示する「ミュージアムユニバース」の開催や、ウェブサイトのリニューアルを行なったほか、連携事業としては、大学と連携した「キャンパスガイドツアー」、仙台伝統門松の復元展示などを行っている歴史ミュージアムネットワークの取組などを行いました。また、研修・交流事業といたしまして、各館の学芸員等が集まり、合同で研修を実施したところでございます。

 連携の取り組みについても、具体的にお示しいただけますでしょうか。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 決算年度の連携事業としては、東北大学と東北学院大学が連携し、片平・土樋のキャンパスの史料館や博物館をはじめとした歴史的な建造物について、両大学の学生が合同でガイドをするツアーを実施いたしました。また、ベガルタ仙台のホームゲームでは、科学館、地底の森ミュージアム、縄文の森広場が共同で、サッカー観戦に来場した子ども向けに、石器のブレスレットや消しゴムはんこづくり等のワークショップを開催し、各館の魅力を発信しました。

 ご答弁ありがとうございました。ひとつの文化資源を多面的に学べる機会の創出は、まさに、異分野連携だからこそ実現できるものと思います。そのことは来場者側からしても、知的好奇心が刺激され、おもしろく理解が深まりますし、また「参加館にとっても各館の事業活動によい影響があった」と令和5年度の報告書にも掲載されておりましたが、具体的には、参加館にとってどのようなよい影響があったのでしょうか。伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 SMMAの取組みを通じて、各館では、他分野の施設の学芸員等と顔の見える関係を築くことができ、情報交換や協働を行いやすい体制が構築されたものと考えており、「新たな来館者層の獲得につながった」「イベントへの参加を通して市民との距離が近くなった」との意見も伺っております。また、単館では実施が難しい展示技術や資料に係る権利処理などに関する研修を開催したり、他館とともにイベント等を行う中で生まれるアイディアを自らの施設事業においても参考にしたりするなどの成果があったものと認識しております。

 ご答弁ありがとうございました。参加館の現場からも、「SMMAはおもしろい事業なので、もっと活発に活動したい」という前向きな声を聞いております。また管理職側からも、法改正に伴い学芸員に求められる新たな能力と資質として「広い経営視点を持ち、利用者の満足度を高め、新たな層に働きかけることのできる人材を育てたいが、どうしても専門になるほど視野が狭まりがちなので、もっと人材交流や研修の機会をつくりたい」との声も聞いています。

 せっかくのSMMAのネットワークを生かし、現場からの声をもっと聞いて、現場がやりたいことを、さらに引き出してみては如何でしょうか。それがひいては、仙台市教育構想で本市の社会教育施設の課題としてあげられている「多様化する市民の学びのニーズや社会の要請に応えていく」ことにもつながるものと考えます。担当局のご所見を伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 SMMAでは、各施設の学芸員などが集まり、意見交換を行いながら事業を企画し、取組を進めているところであり、その内容には現場の声が反映されてきているものと考えております。市民の興味・関心が多様化する中で、各施設の連携により、その期待に応えられるよう、引き続き、現場の声や提案をさらに活かす工夫をしてまいりたいと存じます。

(4)SMMAの予算減額理由と今後の新たな可能性について

 ぜひお進めいただきたいと思います。しかしながら問題は、予算です。参加機関からも「昔は予算がもっとあったので、やりたいことができ、おもしろいアイディアもどんどん出てきて楽しかったが、今は予算規模がかなり縮小され、やれることも限られてきたし、本市として力を入れている情熱も感じられないので、現場のモチベーションは年々下がっている」との声が聞かれるところですが、令和5年度のSMMA事業の決算額について伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 SMMAの令和5年度の決算額は、123万8千円余となっております。

 令和4年度と比べて予算が減額されたと伺っておりますが、減額の主な要因とは何でしょうか。令和4年度の額と併せてお示しください。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 令和4年度の予算額は、国の補助金を活用しており、合計で625万円でございました。令和5年度から国の補助金の申請要件が変更となり、補助金の活用ができなくなったことから、令和5年度の予算額は、125万円となっているものでございます。

 625万円から125万円へ大幅減額とのことで、できることはかなり限られてくると思います。一方でここまで述べてきた通り、ミュージアムに求められる役割は、15年前のSMMA発足当時から大きく変化し、むしろSMMAはこれからの時代で求められているミュージアム像の先端を走っているとさえ言えると思います。参加館からも「博物館法の改正を踏まえて公募されている文化庁の事業に、SMMAとしてもっと積極的に応募してはどうか」との積極的な声が聞かれました。また、どの組織も財源が限られる中、連携により各主体の活動の効果最大化を図りたいというニーズは年々高まっておりますので、ミュージアムに限らず、大学や研究機関などのアウトリーチ担当者もSMMAのような連携を望む声があります。

 そこで例えば、ミュージアム以外にも連携を広げたり、仙台・宮城のみならず隣県や東北にもネットワークを広げたり、共同でお金を出し合ったり獲得したりする仕組みを考えたりと、新たにつながり合うことで、また新たな可能性が広がるものと考えます。そのような方向性について、担当局にご所見を伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 大学など、ミュージアム以外の分野との連携やネットワークの拡大は、より幅広い相乗効果が期待でき、SMMAの取組みに資する可能性があるものと認識しております。これまでも、SMMAにおける学芸員等の企画提案を踏まえ、大学との連携事業などに取り組んでまいりましたが、まずは、現在のSMMAのつながりを大切にしながら、より効果的な連携のあり方や、ネットワークの拡大などの可能性について、参加館とともに検討してまいりたいと存じます。

(5)SMMA認知度の課題と発信力の抜本的な対策について

 現場の声を大切にしながら、ぜひお進めいただきたいと思います。続いて、SMMAの発信力について伺います。先ほどSMMAによる具体的な連携事業を聞いてワクワクいたしましたが、実は、私は実施していたことを知りませんでした。私だけ見落としたのかと思い、本市職員も含めて周囲に、SMMAのことを知っているか、一部ですが聞いてみたところ、「知らない」「何となく聞いたことはある」と、残念ながら、認知度は低いようです。報告書の学識経験者の意見にも、「SMMAの連携による素晴らしさや学びの広がりをもっと市民に発信してほしい」とあります。せっかくの先進的で、素晴らしい取り組みなのに、認知度が低いのは非常にもったいないと感じますが、発信力の現状分析と今後の方策について伺います。

答弁(教育局 生涯学習課長)

 SMMAの取組は、主に、各施設における広報のほか、SMMAポータルサイトやポスター・チラシの配付、市政だよりへの掲載により、情報を発信しているところです。SMMAのイベントの際は、一定程度集客はあるものの、年齢層の偏りが見られるなど課題もあるものと認識しており、より多くの市民の学びの機会につながるよう、効果的な発信方法を検討するとともに、各館連携による積極的な情報発信に努めてまいりたいと存じます。

 ただでさえ予算がかなり減っているのに、これまでとあまり代わり映えのしない方法で発信し続けるだけでは、現状を変えるほど効果的な対策にはなり得ないと考えます。もっと柔軟な発想で、抜本的な対策を考えてみては如何でしょうか。

 例えば、ここからは私個人のアイディアを述べますが、15年前のSMMA発足当時から変わったことのひとつに、地下鉄東西線の開業があります。地下鉄の沿線にはミュージアムが多くありますので、交通局とタイアップしたプロモーションが考えられると思います。

 既に交通局には「1日乗車券」という商品があり、土日祝日は大人620円と、3回以上、地下鉄に乗ればほぼ元が取れる上、実は一日乗車券を博物館や科学館などの施設に掲示すると、入館料が割引になる特典が既についております。ただ、その特典の認知度は高いとは言えず、割引サービスを行う施設側でさえ知らなかった人がいたほどでした。一方で科学館などの施設側としては、土日祝日の、特に雨の日は駐車場が混雑するため、公共交通機関の利用促進策を求めていると現場から聞いております。

 そこで私が考えたアイディアは、地下鉄 沿線のミュージアムを周遊するミュージアムパスのようなパッケージで一日乗車券をつくり、そのミュージアムパスのデザインは、仙台にしかないレガシーや文化資源が解説とともに綺麗に印刷されていて、思わず、コレクションカードのように集めたくなる、何度もリピートしたくなるデザインとし、そのパスがデザインされた広告が地下鉄の内にばーっと張り出されていて、仙台のレガシーや文化資源をあまり知らなかった仙台市民でも、地下鉄に乗っているだけで、知的好奇心が刺激される、まるで、地下鉄が「移動するミュージアム」のようなイメージです。交通局の名刺にもあるように「乗ってワクワク!」、そして「週末は家族でミュージアムを回ってみようかな」と人々の知的好奇心を喚起するような、まさにSMMAのコンセプト通り、「まち全体がミュージアム」、そのような抜本的な情報発信は考えられないでしょうか。仙台がそんなワクワクする都市になれば、観光で外から訪れた人は「仙台は、なんて文化的なまちなんだろう!」と感激するに違いないと、いつも私は地下鉄に乗りながら想像しております。

 あくまで一案として、私個人のアイディアを述べましたが、たとえ予算が限られる中でも、それぞれの現場の課題やニーズを、縦割りの枠を超えて、うまく組み合わせて、知恵を絞ることで、柔軟かつ抜本的な情報発信を行っていただきたいと思います。

(6)新しいミッションやニーズに照らして既存事業の再評価・再構築を

 ここまで、「文化観光」を軸に、SMMAについて取り上げてきましたが、別の言い方をすれば、文化観光の都市間競争が、これから激化するスタート地点に立ったとも言えます。現に、仙台市よりも国内外から選ばれている大阪市でさえ、かなりの危機感を持ち、「選ばれる」都市になるためにミュージアム同士が連携し、大阪にしかない宝を、観光施策や地域活性化策とも連動させながら、一体的に国内外へ発信する取り組みを既に始めていました。

 「文化観光」ということで、たまたま名前が同じ、文化観光局長に伺います。ミュージアムの所管は教育局ですが、「文化観光」という視点に立てば、教育の枠だけでは収まり切らないため、文化観光局としての主体的な関わりも必要と考えます。平成28年度に本市で文化観光局が設置された趣旨も踏まえ、今後の可能性について、ご所見をお聞かせください。

答弁(文化観光局長)

 都市は様々な機能を有しておりますが、中でもミュージアムは、市民の皆様のみならず、観光などで訪れる方々にとっても、本市ならではの歴史や文化を体感できる重要な観光資源であると認識しております。文化観光局では、これまでも観光情報サイトやパンフレット等で各施設を紹介してきたほか、国際会議参加者等への割引などの取組も行なってまいりました。引き続き、法の趣旨も踏まえ、関係機関や関係局等とも連携を図りながら、ミュージアムを活用した観光振興に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 ちょうど名前も「文化観光」局ですので、ぜひ積極的に関わっていただきたいと思います。

 ここまで述べてきましたように、今回、一例として取り上げたSMMAのように、最近は予算が縮小しているような事業でも、新しいミッションやニーズに照らして再評価、再構築する価値のある事業が、まだまだあるのではないか、それが本市の伸びしろではないかと感じております。このことについて、最後に郡市長のご所見を伺います。

■答弁(市長)

 ミュージアムは、文化ですとか自然とかの遺産の価値を保護し継承するはたらきとともに、その価値を基に市民の皆様の生涯にわたる学びを支える重要な役割を担っている施設であると認識しております。さらに、文化観光などの地域の活力にとっても、仰られていたように、ミュージアムが果たす役割は大きく、施設相互の連携による相乗効果で、都市の魅力向上や発信にもつながっていると考えております。SMMAをはじめ、これまでの取組を一層効果的に進めますともに、また大学や民間とのさらなる連携も図りながら、仙台固有の価値を磨き上げることで、「国内外から選ばれる都市」の実現に取り組んでまいりたいと存じます。


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